オイルフィニッシュ その2|ギターへの具体的な施工方法

オイルフィニッシュ その2|具体的な施工方法

「オイルフィニッシュ その1」では、オイルフィニッシュとは何か、そして私がなぜこの仕上げを選ぶのかについて説明しました。

今回は、実際にギターへオイルフィニッシュを施工する際の工程を紹介します。

オイルフィニッシュは、一見すると「オイルを塗るだけ」の簡単な仕上げに見えます。しかし、実際には木材の研磨、オイルの入れ方、拭き取り、乾燥など、それぞれの工程が仕上がりを左右します。

ここでは、私がギター製作で行っている基本的な工程を紹介します。


基本的なオイルフィニッシュの工程

着色を行わない、基本的なオイルフィニッシュの流れです。

  1. 素地を研磨する
  2. オイルを塗布する
  3. オイルサンディングを行う
  4. 表面の余分なオイルを完全に拭き取る
  5. 2日以上乾燥させる
  6. 蜜蝋ワックスで仕上げる

それぞれの工程について説明します。


1. 素地を研磨する

最初に行うのが木材の研磨です。

研磨の目的は、木材に残っている加工傷や傷を消すことです。

私は基本的に240番程度を一つの目安にしていますが、木材の状態によっては800〜1000番程度まで仕上げることもあります。

「オイルフィニッシュは粗い番手で止めるべき」という説明もありますが、必ずしもそうとは限りません。木材の状態、使用するオイル、施工方法を考えながら必要なところまで研磨します。


2. オイルを塗布する

素地の研磨が終わったら、オイルを塗布します。

木材全体にオイルを馴染ませるように塗り込みます。

オイルフィニッシュでは、表面に厚くオイルを残して乾燥させることが目的ではありません。木材にオイルを馴染ませ、必要な量を浸透させることが重要です。


3. オイルサンディング

オイルを塗布した状態で耐水ペーパーを使って研磨します。これがオイルサンディングです。

基本的には400番程度から始め、600番、800番、1000番と番手を上げながら施工します。

オイルを潤滑剤として使用しながら研磨するため、木材表面を滑らかに仕上げることができます。

ただし、研磨材や木粉がオイルと混ざって木材表面を汚すことがあるため、必ず行う必要がある工程ではありません。


4. オイルサンディングを行わない方法

オイルサンディングによる汚れを避けたい場合は、素地研磨の段階で800番程度まで仕上げてからオイルを塗布する方法があります。

つまり、

  • オイルサンディングを行う方法
  • 素地を十分に研磨してからオイルを塗る方法

どちらも選択できます。


5. 表面のオイルを完全に拭き取る

オイルを塗り込んだ後は、表面に残った余分なオイルを完全に拭き取ります。

ここは非常に重要な工程です。

必要なオイルを木材に馴染ませたら、表面に残った余分なオイルはしっかりと取り除きます。


6. 乾燥させる

オイルを拭き取ったら、十分に乾燥させます。

私は2日以上を目安にしています。

乾燥時間は使用するオイル、気温、湿度、木材の状態によって変わります。


7. 蜜蝋ワックスで仕上げる

十分に乾燥したら、最後に蜜蝋ワックスで仕上げます。

手で磨き込み、余分なワックスを拭き取ります。

これで基本的なオイルフィニッシュの工程は完了です。


8. 着色する場合のオイルフィニッシュ

オイルフィニッシュは無着色で仕上げる必要はありません。

ステインによる着色を行う場合の基本的な流れは以下の通りです。

  1. 240番程度まで研磨
  2. ステインで着色
  3. 完全乾燥
  4. 400番で毛羽立ちを軽く処理
  5. オイルを塗り込む
  6. 乾燥
  7. 蜜蝋ワックスで仕上げ

9. 使用した布の自然発火について

乾性油を含んだ布やウエスは、酸化熱によって自然発火する危険があります。

必ず水に浸してから廃棄するなど、製品の説明に従って適切に処理してください。


まとめ

オイルフィニッシュは、単純にオイルを塗れば完成する仕上げではありません。

木材の状態を見ながら、研磨、オイル、拭き取り、乾燥、ワックスという工程を丁寧に行うことで、美しい仕上がりになります。


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